開放感を出すために天井を高くする必要はない?


2020/05/31

リビングダイニングキッチンの開放感を高めるために、

“出来るだけ天井を高くしたい”

という要望をお聞きすることがあります。

 

確かに、リビングダイニングキッチンぐらい広ければ、

天井を高くするだけで、幾分開放感は高くなるでしょう。

 

しかし、わざわざコストを上げて

天井を高くしたとしても、

期待以上に開放感が出るのかというと

案外そうでもないというのが

現実ではないでしょうか?

 

では、その理由について、

お伝えしていきたいと思います。

 

理由1:天井・ドア・窓の高さが揃ってないから

 

たとえ天井を高くしても、

室内のドアや外に出られる大きな窓が、

天井の高さと揃っていなければ、

抜け感が感じられないため、

それほど空間に広がりが感じらません。

この写真の家のように、

窓と天井の間やドアと天井の間に

垂れ壁と呼ばれる中途半端な壁が出来るからです。

pastedGraphic.png

 

それゆえ、むやみに天井を上げるよりも、

下の写真のように、

室内のドアや外に出られる大きな窓を

天井の高さと揃えることをオススメしています。

その方が、より開放感が出るからです。

pastedGraphic_1.png

こうすることで、余分な線や凹凸がなくなり、

室内がとってもスッキリ見えるようになります。

また、天井まで光が拡散していくため、

空間全体がムラなく明るくなるという効果もあります。

 

どちらの方が、

明るく開放的な空間なのか?は、

ご説明するまでもなく一目瞭然ですよね?

 

理由2:カーテンが常に閉まっているから

 

そして、最初の写真のように、

いつもカーテンを閉めておかないといけないとしたら、

それだけで開放感が損なわれることになります。

 

外の景色は全く見えないし、

太陽の光もカーテンが遮断してしまうわけですからね。

そして、朝から照明をつけておかないといけなくなる

というわけです。

 

それゆえ、前回の記事でもお伝えしましたが、

いかにカーテンをしなくていいように出来るか?

ということを意識しながら設計する必要があります。

pastedGraphic_2.png

こちらの住まいのように、

リビングダイニングキッチンの窓に、

カーテンをつけなくていいとしたら、

たくさんの光が外から入ってきます。

そして、その光がリビングダイニング全体に拡散して広がります。

 

また、カーテンがないことによって、

中から外の景色や、空を眺めることが出来るようになり、

より空間に広がりを感じることが出来ます。

結果、開放的な空間が出来上がるというわけです。

 

開放感を出すために、無駄なコストを掛ける必要なんてないっ!

 

この2つのルールを守りながら設計すれば、

リビングダイニングキッチンの床面積を無駄に広げなくても、

また、わざわざコストアップして天井を高くしなくても、

圧倒的な開放感を感じることが出来る

リビングダイニングキッチンをつくることが出来ます。

 

リビングダイニングキッチンは広くしたい・・

そうお考えになるかもしれませんが、

床面積を2帖広くすれば、

それだけで家の価格は50万円~60万円高くなるものです。

4帖広くすれば、100万円~120万円も高くなるものです。

 

家の恐ろしいところは、

この価格が高く感じなくなってしまう・・・というところです。

ですが、こういった負担の積み重ねが、

あなたの後々の暮らしを苦しくしていく

という事実から決して目を背けないでください。

 

ということで、より明るくて、

より開放的な住まいをつくるために、

無駄なコストは一切かける必要はない!

ということを覚えておいていただければと思います。

 

それでは、、、

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